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≪ 市長への手紙 ≫  〜3回目〜


・自分の住所
・自分の名前・歳・電話番号・携帯番号
・自分のメールアドレス


 3度目のお手紙を書かせて頂きます。
 息子は小学1年生の男の子です。平成14年にADHDとの診断を受けております。
今日に至るまでの経緯は前回、前々回のお手紙に書かせて頂きましたが、
自分の子供のことでありながらも何の力も持たない私はこうして市長にお願いするしか
手段が思いつきません。

 一市民の小さな出来事かもしれませんが、
どうかこのような目に見えない「障害」に苦しんでいる人間がいることを知って頂きたい思います。
 ADHD=注意欠陥多動性障害は、生まれながらに脳の前頭葉の伝達物質の1つであるド―パミンの量が少なく働きが悪くて起こる障害とされていますが、何故そうなるのかはまだ解明されていない障害であります。
知能的にも数値は標準で、発育も標準です。

 問題は「障害」であると認められていながら、
その「障害」が目に見えない故に多くの誤解を受けてしまうことがあるのです。
例えば手のない人に「ご飯は手でお箸を持って食べないといけないんだよ」とは誰も言わないと
思います。
 しかしながら、ADHD児の「障害」は目に見えないので「授業中にはちゃんと座らないといけないんだよ」とか「そんなことをしたらいけないんだよ」と普通の子供達と同じ事を要求されます。

 ADHD児は好んで問題行動を起こしているわけではありません。
彼らはやってしまってから「やってしまった」ことを初めて認識するのです。
それは伝達物質の働きが悪いので、初めから先のことを見越して行動することが
非常に困難を極めるからなのです。
もちろん正しい指導、正しい習慣を繰り返すことにより、学んで行くことはできるのですが、
それには多くの手と多くの時間を必要とします。

 そのような目に見えない「障害」を持った児童は100人の中に3〜4人いると推定されています。
つまりクラスに1〜2人の割合で存在することになります。
この数値は少ないとは思いません。
これらの目に見えない「障害」をもった児童は毎日を劣等感を持ちながら過ごしているのです。

 彼らの成長は通常の児童と比べると非常に緩やかなのです。
彼らの行動は突拍子も無く、またADHDではなくADD児では毎日をぼんやりと過ごしているように
見えるかもしれませんが、その子の出来る範囲の中で精一杯を生きているのです。

 小学校・中学校は義務教育です。
義務というのは親から見れば権利です。
私達小学生・中学生の親は等しく子供に教育を受けさせる権利を持っています。

 しかしながら精神遅延児、肢体不自由児については養護学校、特殊クラス、普通クラスと
選択権があるのに、何故目に見えない「障害児」については何の措置もないのでしょうか。
彼らも同じ措置の必要な児童です。教育を必要としている児童です。
もちろん発達障害を持っていても何の問題もなく普通級で過ごしている児童も多いと思います。
 しかしながら普通のクラスでは追いつけない児童もいるのです。
福祉の手を待っている児童もいるのです。
そうして周りの親たちも我が子を安心して通わせることができる環境を望んでいるのです。

 ドーパミンを正常に働かせる手段は今はないとされています。
薬に頼るか、正しい習慣を繰り返し教えながら彼らは成長して行きます。
 多動は一生続きません。低学年のうちに正しい指導を重ねることにより、
彼らは飛躍的に成長を遂げるとされています。
しかしながら、劣等感を募らせることにより2次的障害が生まれる場合も多いとされています。

 2次的障害とは劣等感を積み重ねることにより、「自分はダメな人間なんだ」と思い込み、
不登校、非行、自暴自棄などに走るケースのことです。

 私はADHD児を産みました。そのことを悔やむことはしません。
防ぐこともできなかっただろうし、息子を産んだことを後悔もしていません。
 しかし、2次的障害を防ぐことは出来るのです。
私の努力と、周りの助けによってそれは防げるのです。
そしてその時期は今しかないのです。

 昨日、何度目かの話し合いを学校長としました。
一児童の為に「情緒障害児学級」や「補助教員制度」は作れないだろうとの見解でしたが、
果たしてそうでしょうか?
ADHDは息子一人ではありません。
今までもこれからもADHD児はいると思います。
そして、その周りには必ず不安に思う通常児童達と親達がいるのです。

 「障害」であるのなら、そこには福祉の手が必要となります。
全児童が等しく学べる環境が必要となるのです。
その為にも教育体制の改革が必要になると思うのです。
昨日校長より教育予算は国家予算だとお聞きしたので首相宛てにお願いのメールを出しました。
予算は国家かもしれませんが、働きは市長のお力だと思っております。
全国でも例を見ない制度なら、是非●●市長に先陣をきって頂きたいです。

 ●●市の公立小学校に「情緒障害児学級」と「専任補助教員」制度を作って下さい。
教育の再考をお願い致します。
 少子化の今だからこそ、その子供一人・一人に合った教育をするべきではないでしょうか。

子供は個性的であっていいと思います。
その子に合った成長でいいと思います。
早く成長する子供もいれば、ゆっくりと考えながら成長する子供もいるのです。
全ての子供達に等しく学べる場所を作ってください。お願いします。

 私達が年老いた時に次世代を担うのは今の子供達です。
その子供達が年老いた時には、その子供達の子供達が世代を引き継ぎます。
コンピューター技術が進歩したとしても、月に移住するようになっても変わらないのは
世代の引継ぎです。

 障害を持った子供達にも、持っていない子供達と同じチャンスを与えて下さい。
 多くの手を必要とするかもしれません。時間も膨大にかかるかもしれません。
それでも子供達は生まれて来た事にきっといつか意味を見出す時がくると信じています。
 何卒お力添えを重ねてお願い申し上げます。
 尚、参考までに下記に在学小学校と関係機関を列挙致します。

在籍小学校
 学校長名  
 1年担任名
●●地域療育センター (平成14年9月3日受診終了)
 担当:○○先生 担当ドクター:○○先生 検査担当:○○先生・○○先生
■■療育園
 担当:言語聴覚士○○先生 
◆◆◆医療センター
 精神科担当:○○先生 療育科担当:○○先生
市養護教育総合センター
 担当:○○指導主事
○○○子供クリニック/NPO法人○○○○○○○/ADHD親の会

                                                平成15年2月11日

市長への手紙4へ続く